みなさん、こんにちは! ASSOS PROSHOP TOKYO アイハラです。
お休みだった5月26日(水)は、カミさんと二人、長野県の美ヶ原高原へ行ってきました。

今回は松本側から上り、武石峠を越え、現在尾根に出てきたところです! 眼下には松本〜安曇野の街が広がっています。その向こうには北アルプスの山並み。

こっち(松本側)から美ヶ原に上がるのはずいぶん久し振りで、前回はたぶん10年以上前。しかも「ツール・ド・美ヶ原」ヒルクライムレースで何度か走った時なので、ほとんど景色を見るような余裕もなく…。今回はのんびり景色を楽しもうということでやってきました。

実は、私アイハラが初めて ASSOS 製品を購入したのが、その「ツール・ド・美ヶ原」の会場でした。当時の代理店 RGTエンタープライズ さんのブースにて S2世代の最上位グレードのビブショーツを買って使ってみて、衝撃を受けたのが、現在 ASSOS の専門店をさせていただいている、そもそもの発端の出来事。ですから美ヶ原の地は、日本における ASSOS の歴史において、非常に重要なポイント!?なのです。みなさん、ASSOS を着てガンガン美ヶ原に上がりましょう!しょうもない余談でした。

ぼちぼち標高1800mを越えたあたりですが、この日は晴れて暖かく、気温は15℃くらいあります。そして風もほとんどありません。

ここまで既にだいぶ上ってきましたので、結構脚にきています。あと一息でてっぺん。

そして、美ヶ原自然保護センターへ到着!標高1905m。ひとまずここでヒルクライムは終了。で、今日の本題はここから。

美ヶ原高原は標高2000m付近に広がる広大な台地なのですが、その中の道はダート。加えて一般車両通行禁止となっています。西の松本方面からは、ここ美ヶ原自然保護センターが行き止まり。一方、逆の東側(霧ヶ峰ビーナスライン側)からは山本小屋が行き止まり。なので、ロードバイクでここまで上がってきた人の多くは、いずれの方からきても、その先に抜けることがしにくく、大抵来た方へ引き返す形になります。

今回、私たちはグラベルバイクでやってきて、その美ヶ原高原を自転車で横断してみよう!という魂胆です。ですが、そもそも美ヶ原高原内は自然保護の観点から自転車に乗ることが出来ず、結構な距離を押して歩くしかありません。それはわかっていたのですが、押し歩きでも是非行ってみたい。その先の景色を見てみたい!そう思って今回やってきたのです。

ですからグラベルバイクでなくても、ロードバイクにSPDタイプのペダル&シューズでも全く同じことが出来ます。
以下、"その先" の一般車両通行禁止区間の美ヶ原高原の様子です。

美ヶ原自然保護センターから300mほどで、一般車両通行禁止のゲートが現れます。ゲートの右側にハイカーが通れるような通路を設けてくださっていますので、我々自転車乗りもそこから失礼します。時刻は既に14時。

これまでヒーヒー言いながら、散々漕いで上ってきましたので、大手を振って自転車を押せるのは、案外気持ちイイかも。歩きを楽しもう!緩やかな上りです。

美ヶ原台地のてっぺんにある「王ケ頭ホテル」のバスが、時折砂煙りを巻き上げながら通り過ぎて行きます。前述の両終点から台地中央まで、お客さんをピストン輸送しています。

ゲートから800mほどで分岐となり、まずは右手方面(西側)へ。そこから600mほど緩やかな上りを進むと、

ドーン!
ここが「王ケ鼻(おうがはな)」と呼ばれる場所。山の西端に突き出した崖の上からは360度のパノラマ。
正直、この写真では全然伝わっていません。実際の迫力たるや。この場所に抜けた途端、思わず「オォー!」と、走り出してしまいました。そして人は誰も居ません。

こちらは南の方角。
写真左から、ぽっこりとした蓼科山 〜 八ヶ岳連峰 〜 中央付近にうっすらと富士山 〜 南アルプス連峰

この場所の光景を唯一無二のものにしているのが、この独特の岩肌と、岩の上に多数鎮座する石仏群です。

板状節理(ばんじょうせつり)と呼ばれる、溶岩が冷えて固まる際に薄い板状になったもので、諏訪地域の岩に特有の現象だそうです。これらの石は鉄平石(てっぺいせき)と呼ばれ、その薄い形状から、諏訪地方の家の屋根に瓦として使われてきました。石の瓦はスイスやイタリアの山岳地域にも多く見られ、山の文化を感じさせます。

沢山の石仏は、どれも西側にある御嶽山の方向を向いています。中には江戸時代以前からここにいらっしゃるものもあるそうで、この地が御嶽信仰における修行の地だったことを示しています。西向きなのは西方浄土を欣求する意味もあるようですよ。

写真左奥の雪を被った山塊が御嶽山のようです。眼下には松本の街並み。

こちらは南側。写真左手側から中央へ向かって、霧ヶ峰 〜 車山 〜 白樺湖 へとビーナスラインが稜線上を走っています。

そして雄大過ぎる景色を眺めながら、チャチャッとランチです。実はこの日も例のごとくかなり時間が押してまして、時刻は既に15時。ヤヴァイっす…

立ち食いそば並に相当スピーディに、サタケのマジックパスタ(お湯戻しパスタ。これが結構イケる!)ランチを終え、先へ進みます。
王ケ鼻から前述の分岐へ600m戻り、そこからさらに台地の最も高い中央付近へ緩やかに上ります。おおよそ400m進むと、

美ヶ原台地の頂上にそびえる王ケ頭ホテルに到着。
歴史ある山岳リゾートホテルらしい重厚な建物。雰囲気も素晴らしいです。いつか泊まってみたいなぁ〜。

そして、そのホテルの裏手が美ヶ原の頂上「王ケ頭(おうがとう)」です。標高2034m。美ヶ原は "高原" なのですが、日本百名 "山" の一つでもあります。


王ケ頭から南側の眺め。
南方面の眺めは素晴らしいのですが、実は後ろ側(北側)には電波塔が多数建っており、左手側(東側)はホテルの建物がありますので、少々残念な感じではあります。
個人的には先の「王ケ鼻」の景色の方が遥かに素晴らしく、プリミティブであると感じました。お時間があまり取れない方は「王ケ頭」よりも「王ケ鼻」を優先させた方が良いと思います。

王ケ頭を後にし、先へ進みます。


その先に現れたのは、美ヶ原台地東側に広がる牧場の絶景。

牧草地の中をうねる道。
最高の景色だと思う一方、エンドレスな道に…絶句。いったいどこまで歩いたら終わりなのでしょう?


深い砂利ダートの歩きは、想像していたよりも遥かに疲労感が強く、カミさんの歩みが牛歩です…。
長年愛用し、普段は歩きやすいと感じている ナイロン / ラバーソールの GIRO PRIVATEER LACE を履いた私の足も、さすがにくたびれてきました。足の裏がジンジンしています。

美ヶ原牧場は、明治43年に乳牛を放牧したのが近代牧場としての歴史の始まり。ですが実は、その遥か以前からこの地は牧場だったようで、平安時代に全国に朝廷が管理する牧(勅旨牧=てしまき)の一つだったという歴史があるそうです。長年馬や牛が地を踏み、草を食み続けたことから、この地は森にならずにご覧のような草原の台地を保ち続けている。凄いことです。



その後は、お互い無言で歩き続けること暫く。

美しの塔に到着。ここまで来れば終点の山本小屋はもうすぐ。西の空がうっすらと色付いてきています。
それにしても、牧場の中の砂利道の長いこと…。王ケ頭から美しの塔まで、2kmちょいありました。

うんざりするほど歩いた砂利道ですが、いざ終わりとなると名残惜しく…

美しの塔からさらに歩くこと1km強。ようやく終点の山本小屋 ふるさと館にたどり着きました。標高は1990m。
それにしても、歩き区間を終え、サドルに跨って滑らかに車輪が回り出した際の喜びたるや。「自転車って最高!」今回の経験を経て、改めて確認することが出来ましたよ!

時刻は17時。歩き区間スタートの美ヶ原自然保護センターから、おおよそ6km。休憩なども含め、3時間所用しています。これだけ歩く距離が長くて、なおかつ深い砂利なので、もはや歩き専用靴をスパイダーバッグなんかに入れて、別に持っていくというのも手だったかもしれませんな。



その後、美ヶ原高原美術館脇を通り、武石方面へ一気下り。
結局この日も、日没後の19時15分にようやくライド終了。ここのところ毎回、予想よりも大幅に時間を所用しています…。距離70km、獲得標高1700m でした。

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