八方尾根 黒菱

この地域が好きで、年に何度も訪れる安曇野から白馬周辺。今年は年始に「よりディープに白馬周辺を掘ってみよう」という目標を掲げました。狭いエリアを深く。ピントを絞って、その地域の解像度を上げるような旅をしているつもり!?の我々夫婦。 今回の旅は、白馬 八方尾根スキー場を黒菱林道(黒菱スカイライン)を使って標高1500mまで自転車で駆け上がり、その後は自転車を置き、リフトを2本乗り継いでから、標高2060mにある八方池までハイキングしようというもの。ちなみに黒菱林道は、毎年7月1日から10月中旬までしか通行出来ないルートです。

スタートは八方のお隣、いつもの岩岳スキー場の駐車場。スタートしてすぐ松川を渡れば、早くも八方尾根を上るヒルクライムが始まります。広大な八方尾根スキー場の中でもひときわ上品なエリア、和田野の森を抜ければ、スキー場(夏は牧場)をうねうね駆け上がる黒菱林道の開始です。それにしても、晴れてはいますが、山の上にモクモクと広がる分厚い雲々。前日は大雨だったので、晴れて走れるだけ全然マシだとわかっていても、せっかく上っても「どうせ山は見えないんだろうな〜」という、もやんとした気分のまま、ペダルを踏み続けます。

「八方 黒菱」と言えば、スキーを嗜む方はご存知かと思いますが、とにかく「コブ」です。モーグルのコースとしても高名な、腰の深さまであるコブが永遠に続く超難関コース。随分昔ゲレンデに足繁く通っていた時分、黒菱と言えば、泣く子も黙るような畏れ多い場所でした。毎回黒菱のレストハウスには、歴戦の猛者達が、昼間からビールをあおりながら、豪快に落花生を砕いていた姿がとても印象に残っています。へなちょこが近付いたらいかん場所。自分にとって黒菱はそんな場所でした。そんな場所に「夏に」「自転車」でやってきた。冬とはかけ離れた様子も相まって、なんだかとても不思議な気分でした。

自転車の終点、標高1500mの黒菱までは、和田野から僅か9km程と思っていたよりも短い印象でした。それほどキツい箇所もなく、クルマも少なく心地良いヒルクライムコースです。ここまでの道中、白馬村側の景色は開けていましたが、肝心の後ろにそびえ立つ北アルプスの峰々はほとんど見えず。2本のリフトを乗り継いだ後、八方池まで往復3時間のハイキング中も、すぐそこに強烈な気配を感じながらも、結局山の姿を見ることはほとんど出来ませんでした。次回天候の良い時の再訪を誓う我々でありました。ライド後は少し足を伸ばして、白馬乗鞍スキー場にある若栗温泉 乗鞍荘へ。熱い湯がドバドバ湯船から掛け流れ、浸かるのではなく、トド寝するのが最高な、パワフルな温泉です。

SUMMARY

Rider:
AIHARA RYOSUKE
Date:
2022.07.13
Distance:
23km
Elevation:
733m
Road Surface:
TARMAC

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