増穂〜十谷

甲府盆地の南西部、山梨県南巨摩郡の山間に「十谷」と書いて「じっこく」と読ませる、山の斜面に民家がへばりつくように存在する、人里離れた集落があります。かねてよりいつか行ってみたいと思っていたのですが、今回ようやく訪れる機会がやってきました。甲斐源氏の始祖である源義光が砦を築いたとされる源氏山の懐、十の渓が集まって流れる大柳川のほとりに、ひっそりとその集落はありました。

今回のライドは櫛形町をスタートし、甲府盆地の西端にある山麓の斜面に上り、甲府盆地を左手に見下ろしながら、南に移動しようという計画です。この辺りを自転車で走るのは全く初めてなので、地形や距離感がどんなものなのか掴めていませんでしたが、予想以上に甲州の坂の斜度はキツく、軽い気持ちで訪れた最初の伊奈ヶ湖への上りで結構脚を削られました。

その後は旧増穂町に広がる葡萄、桃、柿、梅等の果物の畑と、美しい棚田を幾つか抜けて、甲府盆地の最南西に当たる高下(たかおり)集落へと山を上ります。ここは毎年冬になると、山の上にある集落からダイヤモンド富士が眺められると、たくさんの人が押し寄せるそうですが、今の時期はまったくその面影はありません。そもそもこの日は終日雲が多く、一度も富士山の姿を見ていません。

ただでさえ人里離れた山奥にある十谷ですが、我々は高下集落からさらに奥に入り、立石林道を抜けて、山越えで十谷に "降りる" というルートを選択。果たしてまともに通れるような道なのか不安がありましたが、結果としては高下〜十谷間は一応全面舗装されており、グラベルバイクならば問題なく十谷へ抜けることが出来ました。しかし舗装されているとは言え、今やほとんど人やクルマが通ることのない道はかなり荒れており、ロードバイクの方にはお勧めすべき道ではありません。十谷のさらに上、もはや天空と言っても過言ではない、無人となった清水集落からの眺めは、さっきまでそこに居た人が急にどこかに行ってしまったかのような、ポッカリと心に穴が空いたような寂寥感を感じました。

十谷でのランチに楽しみにしていた郷土料理「みみ」は、14時までの入店に間に合わず、結局食べられず。ここのところそのパターンばかり。念の為に作って持っていくおにぎりに、毎回助けられています。ライドの最後に、増穂町にある私達の大好きなパン屋さん「アデムク亭」に久し振りに立ち寄れたのが、せめてもの慰めでした。

SUMMARY

Rider:
AIHARA RYOSUKE
Date:
2022.05.25
Distance:
60km
Elevation:
1607m
Road Surface:
TARMAC

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