選手のパフォーマンス向上の為に採用された新素材 Type.176 。
表面に施されたシボ加工(凹凸)が独特の風合いを醸し出しております。
サラリとした肌触りから、夏着物に使われる涼感素材“ちりめん”を連想してしまいました。
よ〜く見ると、直径が1.5mm程度の小さなクレーターが隙間無くビッシリ。
表面積を増やすことで、汗の吸収と速乾性を高めてくれるというのは理屈では
判っていましたが、超軽量且つ高伸縮が求められるレーシングジャージにおいて、
ここまで緻密に再現した素材は初めて見るかも。
背中のメッシュパネルは上位グレードのSS.カンピオニッシモ EVO7から
受け継いだType.220を採用、肩回りの立体裁断は素材の進化に伴い、
微妙にアレンジされております。
正面から見た時の襟の無いカッティングも実戦的。
空気抵抗の低減と呼吸のしやすさを両立しております。
どうしてここまで素材やカッティングにこだわるのか?
そもそも、人間は暑さには強い動物なんだそうです。
薄い皮膚を持つ事で、代謝熱を外へ逃がしやすいこと。
また、全身に汗腺が発達していることで、大量に汗をかき、気化熱を利用して
体温をコントロールする能力が他の動物よりも遥かに高いんだそうです。
それでも尚、暑く感じるのは、発熱に対して放熱が追いついていないから。
また、湿度が高くなればなるほど体感温度は上昇して、不快感を増す要因となります。
そう考えると、新素材 Type.176 はロードレーサーの皮膚が究極進化したようなモノ。
風を受けながら、汗の気化スピードを倍速促進させることで、不快の要因だった汗を
冷媒として味方に変えてしまおうという発想。
高温多湿な日本の夏こそ本領発揮の場と言って良いでしょう。
SS.エキップ EVO8に込められた特別な想いは、新しいモノグラムデザインからも
ジンジン伝わってまいります。
目がチカチカするとか言ってたらダメですよ〜。
昨年末オープンしたロンドンの旗艦店も…。
スイス本国のチームカーも、ばっちりお化粧されております。
モノグラムデザインはメーカーが主力製品として位置付けしている証。
上位グレードを凌ぐ性能を秘めながら、ミドルグレード並みの価格設定に
抑えている点も非常に戦略的と言ってもいいでしょう。
知れば知る程、早く使ってみたくなります。
このジャージ、アイハラ&ヒタチともにブラックをチョイス。
この夏はモノトーン×モノグラムでクールに決めるぜ!!
【SS.チェント EVO8】編へ続く。