どうも、ASSOS PROSHOP TOKYO の常陸（ひたち）です。
クリスマスを目前に控えてやっと冬らしい寒さになりましたね。12月に入ってからも大方の予想通りの暖冬傾向だったこともあって、ウェアもそれほど着込まなくても大丈夫、と油断してたら、私の地元でも朝の気温が氷点下に突入しました。さすがにウェアの防寒レベルを一段階アップせねば、という訳で、慌てて厳冬期対策の“奥の手”を引っ張り出した次第です。

その“奥の手”というのが、「GT LS MID LAYER」のこと。ミッドレイヤーという名の通り、ベースレイヤーとジャケットの間に入れる専用レイヤーとして開発されました。テクニカルな内容は当店オンラインストアの“商品説明”をご覧いただくとして、ここではワタクシのお気に入りポイントについて語らせていただきます。

作りはいたってシンプル。中に着る専用なのでバックポケットもありません。しかも、ライド中はジャケットの下に隠れてしまうので、ほとんど目立たない存在。しかし、その地味な見た目に反してこれが良い仕事をしてくれるんです。 カラダの芯までポカポカするというか、羽毛に包まれているような“ぬくさ”を感じられるのです。

素材構成としては、ファスナーを除いて、アソスオリジナルの裏起毛素材「RX フリース」が 100%に近い割合。起毛内部に自身の体温を溜め込むと同時に、ポリアミドを多く含んだ高密度の繊維が汗をスムーズに押し出してくれます。走り出しはブースター的にカラダを温めてくれて、カラダが温まってきた後もドライで快適な状態をキープ。ウェア内が蒸れたり、汗で冷たく感じる心配もありません。

私の場合、1月〜2月の厳冬期を中心に、やや薄手のウィンタージャケット「MILLE GT WINTER JACKET」と合わせるのがメインの使い方。肌に近い方から、ベースレイヤー、ミッドレイヤー、ウィンタージャケット の3枚重ねになります。こうすることで、厳冬期向けの「ULTRAZ WINTER JACKET」と同等、いや、それを上回る防寒性能と言っても過言ではありません。また、ジャケットの上にシェルを羽織るよりも、全体のシルエットをすっきりを見せることも。

ミッドレイヤーが登場する以前は、ジャケットの下にベースレイヤーを“2枚重ね”していたことも。しかし、ベースレイヤーは肌に触れる部分で仕事をするのであって、2枚重ねてもあまり意味がない。もっと言うと、それほど暖かさがアップしていない事実に気がついたのです。しかも、ベースレイヤーくらいフィット感が高いと、2枚重ねるのは結構大変なこと。ベースレイヤーを着た上から、さらにベースレイヤーを着ようとすると、内側の袖が捲れ上がったり、外側にシワが寄ったり…。

その点、ミッドレイヤーなら、フルジップ構造なのでジャージ感覚でサラリと羽織れます。素材の滑らかさもあり、袖の通りもスルスルって感じ。加えて、襟・袖口・裾の端部がレーザーカットによる“切りっぱなし”になっているのも良い感じ。縫い目による段差が無く、重ね着した際にもボリュームを抑えてくれます。つまり、“着ぶくれ”しないということ。

着丈や袖丈ついて、これも絶妙な長さと言って良いでしょう。同じサイズのジャケットの中にきちんと収まり、それでいて短すぎることもない。身長175cm、体重59kgの私の場合、ミッドレイヤーはSサイズがピッタリです。ジャケットも同じくSサイズを合わせています。

ちなみに、ミッドレイヤーはユニセックスのサイズ展開。その為、通常はXSサイズが最小サイズのところ、ミッドレイヤーはXXSサイズ（レディースのXS~Sサイズ相当）まで用意されています。寒がりな女性の方にもオススメです。

ミッドレイヤーの弱点を挙げるとすれば、長い登りのシーンです。特に、日当たりの良い南向きの斜面で、登坂時の運動量がMAXの状態ではオーバーヒートするのは否めません。そんなシーンにおいては、ジャケットの上にシェルを羽織る組み合わせ（ウィンドシェルやレインシェル）に軍配が上がります。シェルを着たり脱いだりで体温調整がしやすいからですね。ミッドレイヤーはジャケットの内側から暖かさを底上げしてくれる分、着たり脱いだりで調整し難いのが弱点。

まあ、ミッドレイヤーを使った場合でも、ジャケットのファスナーを開けて風を取り込めば、いくらかクールダウン出来ますからね。逆に、長い下りのシーンにおいては、これ以上ないくらい頼りになります。ジャケットのファスナーを全開にしても、いきなりベースレイヤーが露出しないので、急激にカラダが冷えてしまう心配がないのです。

これから厳冬期を迎えるにあたり、早朝に限らず、日中でも最高気温が8℃を上回らないようであれば、ミッドレイヤーの本領発揮と言ったところ。年末年始のライドを計画中の方へ、「やべぇ、手持ちのジャケットじゃ暖かさが足りないかも」と思ったら、ミッドレイヤーがオススメですよ。