今回のブログ、ちょっと長くなります。
長年アソスをご愛用いただいている方には今更な話ですが、これからアソスを
試してみようかな、という方へのご案内から。
ブランドのポリシーとして、製品の継続期間がとても長いということ。
3~4年は普通で、長いものでは6~7年もラインナップに残ります。
年数が経っても製品の魅力が衰えないのは、開発に費やす期間も長く、先を見据えた
モノ作りをしているから。
他の追随を許さない!! という確信のもとに、製品を世に送り出しているという訳。
製品との性能差がはっきりと現われます。
ビブショーツ(来年は遂にS9登場)、インナー スキンフォイル、この二つは鉄板。
そして、もう一つがレインジャケット、これホントの話。
高性能なレインジャケットは、雨の日に限らず、ウィンドブレーカーとして、
冬場のアウターとして、幅広く活用できる点が魅力。
素材が性能に直結するアイテムなので、どんな素材が使われているか、よ〜く
アソスのレインジャケットの変遷を辿ると、十数年前は、sJ.クライマジェット、
sJ.クライマシュッツなどのクライマシリーズが主流でした。
主素材『clima』は中が透けて見えるほど薄地で、コンパクトに持ち運び可能な
一方で、ロードバイクの高い運動強度では、汗で蒸れやすいという弱点もありました。
背面にベンチレーション(換気スリット)などの改良が加えられ、現行モデルの
ミレ GT クライマ ジャケット として受け継がれています。
レインジャケットの中では最もお手頃価格なので、通勤ライドやオフロードで
ガンガン使い倒したい方にもオススメです。
2011年は傑作 rS.ストームプリンスが登場。
主素材『TRITON V1』は、長時間の強雨にも耐える防水性を備え、クライマシリーズの
弱点だった蒸れやすさを克服しました。
本格登山にも通用する高いスペックは、サイクリングウェアとしては規格外でしたが、
これに目を付けた欧州トッププロ選手達は自費で購入、スポンサーの契約違反を冒して
まで、レースで着用する選手も…。
ここからストームプリンスの一強時代へ突入。しばらく続きます。
今なお現役の KING OF SHELL として君臨しております。
見た目の高級感もさることながら、6万円を超える価格は、さすがキング、いや、プリンスか。
そして今年2018春、エキップ RS レインジャケット が登場。
最新の主素材『Schloss Tex』は、ストームプリンスに匹敵する耐水圧・透湿性を備えつつ、
その軽さが最大メリット。持ち運びがグッと楽になりました。
ありていな言い方をすれば、ミレ GT クライマ ジャケットとrS.ストームプリンス EVOの
良いとこ取りなんです。
さらに、今年の秋冬シーズンから、新色のブラックが追加。
メーカー表記でブラックとなっていますが、実際の色味は何とも表現しにくい…。
ギラギラとした金属っぽい雰囲気から、いぶし銀、ガンメタとも言えますが、
アソス往年のチタンカラーにちなんで、チタニウムグレーと呼ぶことにしました。
ブラック、レッド、オレンジといった、ハッキリした色のアイテムが多い中で、
このチタニウムグレーは渋さで攻めてきましたね~。
巷のお洒落サイクリストたちも、ざわざわしちゃってるみたいですよ。
ていうか、オレも欲しいー!!
この『Schloss Tex』という素材、シェルとしては珍しく、横方向に伸縮性があるんです。
一見、パリッとした印象ですが、身体を包み込む方向に柔らかく、突っ張り感は皆無。
ジャケットを着ていることを忘れてしまいそうなくらい。
内側のパネルのつなぎ目には止水テープが丁寧に処理されています。
暗闇で目立つ背中のリフレクターも良い味出してます。
背面には、換気スリットが設けられ、ここからバックポケットの荷物の出し入れも可能。
フロントファスナーは下からも開閉可能なダブルファスナーを採用。
クールダウンしたくなったら、上の写真くらいの位置にスライダーを留めておくと、
風を取り込みつつ、走行中に裾がバタバタなびくのを抑えることが出来ます。
そうそう、このダブルファスナーですが、テープが止水テープになっていて、
噛み合わせる時に奥まで入りずらいんですが、ちょっとしたコツを憶えると
スッと奥まで入って、簡単に閉じることが出来るんですよ~。
左手のつまむ位置がポイントで、金具には触れないように、金具のすぐ隣を
つまんでください。後は右手側を差し込むだけ。ほぼ一発で成功します。
力技でやると破損に繋がりますので、優しく扱ってくださいね。
それから、最近よくいただくお問い合わせが、エキップ RS レインジャケット と
rS.ストームプリンス EVO では、どっちを買った方が良いか?
気温が0℃~10℃くらいの厳冬期にレイヤリングするアウターとして考えた場合、
防寒性に優れた rS.ストームプリンス EVO がオススメ。
それよりも気温が高く5℃~20℃くらいの間で、着たり脱いだりして体温調節を
する場合は、畳んでコンパクトになる エキップ RS レインジャケットがオススメ。
この両者の特性の違いは、生地の厚みの違いによるもの。
実際に両者の重さ・大きさをSサイズ同士で比較してみました。
防寒性を取るか? 携行性を取るか?
『迷ったら両方買ってください!!』というのは冗談として、選ぶポイントは冬場に
どれだけ走り込むか?ということ。
例えば、冬場は路面が雪で閉ざされてしまうようなエリアでは、春と秋に使いやすい
アイテムを充実させたいですよね。
だったら、エキップ RS レインジャケット が良いんじゃない。といった感じ。
私のお気に入りは、エキップ RS レインジャケットのローリーレッド(蛍光オレンジ)。
うしろ姿がめっちゃオシャンティーなんすよ。って 結局は見た目か!!
いや、見た目も重要なファクターです。