どうも、ASSOS PROSHOP TOKYO の常陸(ひたち)です。
私の気のせいではないと思いますが、ここ1年くらいの間で、新たにロードバイクを始めたという人が急に増えましたよね? コロナ禍以降、健康志向が高まり、免疫力を高める為に最適な運動として注目を集めています。それ以外にも、都市の移動手段として見直されたり、また、密を避けて一人で楽しめるところもスポーツバイクの良いところ。何はともあれ、ロードバイクが世の中に浸透することは、我々にとってこの上ない喜びあります。

今回はロードバイクデビューしたての1年生を対象として、その人たちを応援する意味を込めて、本格的な夏を迎える前に、夏場のインナーウェア(ベースレイヤー)の基礎的なお話をさせていただきます。

 


夏にインナーウェアは必要?

ロードバイク1年生の中には、冬は寒いからインナーウェアを“着込む”ことを自然に受け入れられても、夏の暑い時期に“着込む”という行為に抵抗を感じる方も多いのではないでしょうか。お店でも「夏でもジャージの下にインナーウェアを着た方が良いですか?」という質問されることが非常に多いのです。

結論から言ってしまえば、夏でもインナーウェアは着た方が良いです。
暑ければ暑いほど、夏用のインナーウェアを着る意味がある と言うべきかもしれません。

 


吸水性よりも疎水性で選ぶ。

インナーウェアの重要な役割として、真っ先に挙げられのが“汗の処理能力”です。言い換えると、水分をコントロールする能力のこと。実は、ここでよく勘違いされやすいのが、「吸水性」と「 疎水性(そすい)」の違いについて。

吸水性」 = 水を吸い取る性質。一時的に繊維の中に水分を閉じ込める。
例:コットン、レーヨン などの天然由来の繊維

疎水性」 = 水となじまない性質。水分を繊維の外側へ押し出す。
例:ポリプロピレン、ポリアミド などの化学繊維

常に発汗し続けるサイクリングでは、疎水性のポリプロピレンを主成分としたインナーウェアが最適です。汗を繊維の外側へ押し出し、繊維を通過した汗は逆戻りすることなく、ジャージの繊維を介して空気中へと発散されていきます。その一連の作用によって、肌面は常にサラッとした状態を保ち、ウェアが体にベタっと張り付くことを防いでくれます。

天然のウールを多く含んだインナーの場合、汗の乾きが遅い為、繊維が濡れて重たくなりがち。その状態がずっと続けば、当然、ウェアの着心地は極端に悪くなってしまいます。より快適性を求めるのであれば、汗を外側へ押し出す疎水性のポリプロピレンを多く含んでいた方が断然有利。もちろん、アソスのインナーウェアもポリプロピレンを使っています。

「疎水性」と言われてもピンとこないな〜という方へ、試しにアソスの SKIN LAYER(スキンレイヤー)を洗濯機に入れて、すすぎから脱水まで終わった状態でどれくらいの水分が残っているか検証してみました。
使用する製品は SUMMER NS SKIN LAYER(袖なし)のサイズ0(XS-S)です。

まずは、洗濯機ですすぐ前、完全に乾いている状態の重さが 54g。
製品自体がめちゃめちゃ軽いですね。

脱水が終わった直後、手に持った感じは、少しヒンヤリしますが、濡れている感覚はほとんどありません。水を含んで重くなっている感覚もありませんでした。

そして、脱水した直後の重さは 73g。すすぐ前の乾燥状態が 54gでしたから、その差は 19g。つまり、繊維の中には、わずか 19gしか水分が残っていなかったという検証結果。この程度なら部屋干しでもすぐに乾きますし、極端な話、このまま着ても平気なくらい、自転車の乗って走り出したら数分で乾いてしまうレベルです。

 


走りに与える影響は? 
湿度とパフォーマンスの関係。

「汗でベトつかない」とか「サラッと快適」という肌感覚は、その人の感じ方によるので、基準が曖昧と言われたらそれまです。また、快適性の為にインナーにどこまで投資するか? 価値観も人それぞれですよね。しかし、インナーの良し悪しがパフォーマンスに影響を与えるとしたらどうでしょう?

同じ気温であっても、湿度の高い低いによって、体感温度が変わってくるのは皆さまもご存知の通り。「不快指数」のように数値で示されることもありますが、例えば、気温は28℃として、湿度80%ではかなり蒸し暑く感じるところ、湿度40%ではカラッとして意外と過ごしやすいと感じられます。空気が乾燥していた方が、汗が乾きやすく、気化熱によって体の熱が奪われていくからです。

持久系スポーツの代表的なマラソンを例にあげると、気温の高い低いよりも、湿度の高い低いが、タイムに大きな影響を与えることが報告されています。湿度が高い環境では、汗が気化しにくく、体内に熱がこもり、必要以上に心拍数が高い状態になります。その結果、体力の消耗が著しくなり、パフォーマンスがガクッと低下してしまうのです。

アスリートの場合、「暑熱順化(しょねつじゅんか)」と言って、少しずつ暑さに体を慣らしていくことも考えなくてはいけません。「暑熱順化」が仕上がってくると、それほど気温が高くなくても汗をかきやすくなり、また、皮膚の血管が拡張して熱を放出しやすくなります。暑さでバテないように順応力が備わってくるという訳です。

インナーウェアの役割も「暑熱順化」と似ています。肌面が「汗で飽和した状態」と「常にドライな状態」では、後者の方が「発汗→汗の気化」がスムーズに行われます。つまり、インナーを着た方が代謝を促進して、体温の上昇を抑えてくれるのです。高温多湿な日本の夏は特に、肌面をドライに保ってくれるインナーが重要と言えるでしょう。

 


インナーだけでは涼しくない。

ここまで「夏にインナーウェアを着る意味」ついてお話させていただきました。
では、ジャージを着ないで、インナーウェアだけで走ったらどうでしょう? 涼しく感じるのでしょうか?

正直コレはちょっとややこしい話になります。肌に直接風を受けやすくなるので、瞬間的には涼しく感じられるでしょう。(一般的に、風速1m/sで、体感温度が1℃下がると言われています。)
しかし、ジャージを着なければ、紫外線に対するバリア性が無くなってしまいます。日焼けをすれば、火照り、赤み、皮膚の下部組織が破壊されてしまうなど、炎症によるマイナス要因の方が大きいと捉えるべきです。

ジャージに使われている素材は、紫外線カット効果としては最大指数の「UPF 50+」を有しています。インナーに足りない機能は、ジャージを着ることで補ってあげることも大切。やっぱり、ジャージを着ないという選択肢はないですね。

 


人がエンジン、ウェアはラジエター。

サイクリングをクルマに例えるなら、人がエンジン。そして、インナーウェアーとジャージの組み合わせは、「自分の汗」と「走行風」を利用したラジエター(冷却装置)的な機能と言えます。

MILLE GT SS JERSEY C2(半袖ジャージ)に使われている素材。
EQUIPE RS AERO SS JERSEY(半袖ジャージ)に使われている素材。

さらに付け加えると、アソスのジャージでは表面積を増やす為に、繊維を凹凸に織り込む工夫が施されています。ジャージの表面積が増える = 風を受ける面積が増えて、インナーウェアから受け取った汗を、より多く、よりスピーディーに、空気中に放出することが出来るからです。表面がボコボコとした素材を使っていれば、それは“良いジャージ”の証です。

 


7年の歳月をかけて進化した SKIN LAYER 。

2020年の秋冬シーズン、アソスのインナーは製法・素材を一から見直し、SKIN LAYER(スキンレイヤー)として生まれ変わりました。以前の SKIN FOIL(スキンフォイル)と呼ばれていたシリーズが最初に登場したのが2013年の秋ですから、実に7年ぶりに世代交代が行われたことになります。

7年前は誰も想像していなかったでしょう、インナーにカーボン繊維が混紡されるなんて。アソスはいち早くカーボン繊維が「水分コントロール」「耐摩耗性」「抗菌性」に優れていることに着目。最新の SKIN LAYER(スキンレイヤー)にはカーボン繊維がブレンドされ、汗の処理能力が格段にアップしたと同時に、繊維の強度を保ちつつ、より薄く軽く仕上げることにも成功。また、円筒シームレスマシンの導入により、肌にやさしい、ふわりとしたフィット感を実現しました。

新 SKIN LAYER(スキンレイヤー)について、詳しい内容は製品紹介ブログと合わせてご覧ください。
カーボン繊維で劇的に変わる。肌に触れるベースレイヤーこそ快適なサイクリングへの近道。

アソスのインナーのラインナップは当店オンラインストアをご覧ください。
店頭では実物をご覧いただけますので、多くの方に手にとっていただければ幸いです。
皆さまのご利用、ご来店を心よりお待ちしております。

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