皆さん、こんにちは!ASSOS PROSHOP TOKYO アイハラです。
冒頭から恐縮ですが、皆様はもうアソスの新しいベースレイヤー「SKIN LAYER」はお使いいただいてますでしょうか? 正直に告白すると、私は10月の中旬から長袖のスプリング フォール スキンレイヤーを"やっと"使い始めたところなのですが、これが素晴らしく良く出来ていて、毎回ライドを終えるたびに自分が着ているインナーを見て「凄いな〜 凄いな〜」と感嘆してしまうほどなのです。
ここのところ定休の水木は毎週のように長野のどこかで過ごしている感じで、マウンテンバイクだったりロードだったりしますが、いずれにせよ東京よりもだいぶ寒いところで新しいベースレイヤーのフィールドテストを行っています。
いったい何がそんなに「凄い」のか? 簡単に言ってしまうとその着心地の良さ。楽さ。です。そして、めちゃくちゃ薄い。もちろん、今時期に向けた程よい暖かさや高い水分処理能力も持ち合わせながら、とにかく薄くて軽いのです。着心地はまるでラップを巻いているかのよう。ペラペラのヒラヒラ。でも暖かい。汗を掻いて濡れても冷たくない。日中の日差しの強い時間も暑くない。感じ方が常に一定なのです。「優しいのにタフなヤツ。」まさにそんなインナーなのです。
常套句のようで嫌なのですが、「前世代のSKIN FOILから、相当進化している。」と言わざるを得ません。「過去の物を持っているから、今シーズンはまだいいや」というお客様も実際結構多いかと思います。実は私もその一人でした。だって過去のベースレイヤーが引き出しの中に沢山あるんですもの!
ですが、一度新しいスキンレイヤーを使ってみてしまったら…。もう過去の物に袖を通そうと思えなくなっている自分がここにいます。実際のところ結構な数のお客様が、「SPRING FALL」「WINTER」「ULTRAZ WINTER」と長袖3種を既にコンプリートしてくださっています。それは皆様私と同じような印象を持たれたからではないでしょうか。それほどまでにアソスの新しいスキンレイヤーは素晴らしい製品に仕上がっていると感じています。
15年程アソス製品を使用し続けている私。その間アソスのベースレイヤーを3世代に渡り目一杯使用し、この秋から4世代目を体験しているのですが、おおよそ5年程度のタームで次世代へ進化していくベースレイヤーは、正直タイツやジャケットなどと比べても世代間の機能差が著しいと感じています。毎回新世代の物が出ると、今回のように「前の世代の物には戻れんわ」となっていますから。しかしそんな中でも、今回の世代交代は特に凄い気がします。どのような製品なのかは、当店の過去のブログやオンラインストアの商品ページからも是非ご確認ください。
写真上は、2000年代中頃〜2011年までの真冬用ベースレイヤー。
当時は BODY INSULATOR WINTER INTERACTIVE という製品名でした。
⚪️ 普段着としても着られそうな見た目の印象。パッケージがめちゃくちゃ立派でした!
❌ 今からすると考えられないような甘いフィット感。汗の処理能力の低さ。暖かいのですが、汗を掻くと…
2012年、これまでとは全く異なる製法から生み出された新しいベースレイヤー「SKIN FOIL」シリーズが登場。
こちらは第一世代の製品。胸の部分の数値にご注目ください。当時はCLIMA RANGE(現在の名称はCLIMA CODE)が7つに分けられていました。
⚪️ チューブ状に編み込まれたニット素材により、フィット感が大きく向上。常に身体に対して生地がぴったりとすることで、暖かさと同時に汗の処理能力が大幅によくなりました。インナーとは思えないようなデザイン。今見ても一見お洒落な感じのする、斜めに取った首元のファスナーにより脱ぎ着、体温調節が楽。
❌ 当時は暖かさを出そうとすると、まだ糸の1本1本がだいぶ太かった為、非常に重たかった。また、着た際の圧迫度合いが凄かった。着てて苦しい…。袖のデザイン部分の内側の繊維の毛羽がすごかった。首元のファスナーが結局は邪魔。
2016年より「SKIN FOIL」シリーズが第二世代へ。使用する繊維の性能が向上し、第一世代と比較しかなり薄く、軽くなりました。また、まかなえる温度域が広くなった為、これまでの7段階あった季節区分が4つになり、よりシンプルでわかりやすい商品構成となりました。袖のストライプデザインなどの変遷もありましたね。
⚪️ 生地が薄く軽くなり、着圧感も大幅に減少。より洗練されたデザイン。真冬の物も襟元のファスナーが無くなりすっきり。
❌ それでもまだ、素材の重さと圧迫感が少々…。「着ています!」という感じがするのです。
そしてこちらが最新世代の「SKIN LAYER」の最も暖かい仕様、ULTRAZ WINTER の製品。
ASSOSは新しい「SKIN LAYER」開発にあたり、2年もの歳月を要しました。イタリア国内で、これまでとは全く異なる新たな素材の供給業者と出会うことで、「より軽く」「より通気性に優れ」「より身体にフィットする」最高のファイバーと構造を手にすることが出来たのだそうです。
ベースレイヤーの生地として配合される素材の中で、「エラスタン」=ポリウレタン(※わかりやすく言うと、伸縮をつかさどるゴムのような素材)が、透湿性を妨げ、重さにも繋がるということから、新しい SKIN LAYER においては、出来る限りエラスタンの割合を減らし、それに代わる素材としてカーボンを配合。いずれのシーズンの物においても3%のカーボンファイバーがブレンドされています。カーボンが混ざることによって、素材の耐久性・対摩耗性が上がるだけでなく、より速乾性に優れ、また非アレルギー性・抗菌性により、肌の弱い方にもお勧めしやすくなっています。 数年前からイタリアの繊維メーカーの一部で、衣類の素材にカーボンを配合している話を耳にしていたのですが、遂にアソスにもその素材がやってきました。
私自身、まだスプリング フォール以外はフィールドで試せていませんが、試着した限りでは相当軽やかで優しく、真冬のインナーとは思えない感じです。このブルーの ULTRAZ WINTER にのみ、アソス初となるメリノウール素材が31%とかなり高い値で配合されているのが特徴です。自転車に乗らないシーンでは、真夏以外メリノウール製品を愛用している私としては、この製品がどんな物に仕上がっているのか非常に楽しみです。
最後に。
「SPRING FALL、WINTER、ULTRAZ WINTER と3種ある長袖のうちどれがお勧めですか? 」というご質問をよくいただきます。好みやお住いの場所などにより異なりますが、1年を通してしっかりと自転車に乗られる方ならば、「SPRING FALL」と「ULTRAZ WINTER」の2枚持ちがお勧めです。
SPRING FALL のアイテムはどうしても、夏物に何かを加えてしまえば、しのげると考えがちですが、まさに今日のような朝晩と日中の寒暖差が大きい時期に、夏のジャージに上からシェルなどを羽織るよりも、土台となるベースレイヤーにこの時期の物をきちんと用意してあげた方が、はるかに快適性がアップします。また、一見華奢に見えるSPRING FALL ですが、実際に使ってみると東京近郊ならば、12月いっぱいくらいまでは問題なく行けてしまいますので、かなり長い期間使用出来ます。
あくまでも自分の場合はなのですが、SPRING FALL で行けるところまで引っ張って、年末頃からは一気に暖かさの増す ULTRAZ WINTER にチェンジする感じです。この頃でしたら ULTRAZ WINTER が決して暑過ぎることはなく、暖かさに余裕のあるベースレイヤーに、軽めのトップスという組み合わせを私は好んでいます。もちろん、中間の WINTER も用意出来ればそれは最高です!ベースレイヤーにさけるご予算が2枚ならば SPRING FALL & ULTRAZ WINTER 。1枚の方は中間の WINTER がお勧めでしょうか。
いずれの時期の物もだいぶ在庫が少なくなってきており、種類・サイズによっては既にご用意出来ない物も。ご検討中の方はどうぞお早めに。皆様のご来店、ご利用をお待ちしております!