All things in Nature(オールシングス イン ネイチャー)
= 森羅万象(宇宙に存在する一切のもの。自然の中に全てがある。)
こんにちは! ASSOS PROSHOP TOKYO アイハラです。
この度、そんなちょっと変わった名前の洗濯洗剤を、当店にて取扱いさせていただくことになりました。
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「100%植物由来の成分を使用。すすぎ無しでも使え、生分解が早く、環境にも人にもやさしい洗剤。」
というこの洗剤。製品について詳しいことは、当店オンラインストアの商品ページ をご覧いただきたいのですが、実は私自身が既に5年ほど使用している洗剤です。特にサイクルウェア専用ということではなく、アソスのウェア、通常の衣類、下着、タオルまで。我が家の洗濯は、全てこの洗剤で洗っています。
私がこの洗剤を使うようになったきっかけは、私自身の肌の痒みの原因が洗剤にあるのではと考え、カミさんが良さげな洗剤を見つけてきた。というのが発端です。正直に言うと、我が家ではパタゴニアさんのストアで毎回購入していました。それから今日まで、5年ほど我が家の洗剤として普通に使い続けています。環境意識の高いパタゴニアさんでは、とうの昔からこの洗剤を販売しています。なのでこの洗剤、知っている人は既に知っている。また既に使っておられる方もいらっしゃるでしょう。
「アソスには専用の洗剤がありますよね?」という声もあろうかと思います。ですが我が家の場合、あの高価な洗剤を日常的に使い続けるのは、ちょっと現実的ではありません。そして個人的には洗剤の匂いが強いことも、アソスの洗剤をリピートしにくい理由の一つでした。私は長年、身体も顔も髪の毛も、無添加な固形石鹸で洗っていることもあって、肉食文化の体臭がキツい人向けに、強い香り付けがされた欧米の洗濯洗剤は、昔からどうも苦手なのです。
この洗剤を当店で販売してみようと思ったきっかけ
これまで、自分が家庭で使っている洗剤「All things in Nature」(以下 オール )を販売しようなんて思ったことは一度もありませんでした。というか、考えもつかなかったというのが、実際のところです。自分が使ってよければそれでよし。パタゴニアさんのような大手で、既に長年販売されている物ですし、洗剤メーカーさんとの繋がりもありません。そして何より、私たちは専門店としてアソスの洗剤を販売しなければなりませんから。
ところが、昨年の夏の終わり頃から年末にかけて、お客様からアソスのウェアの素材の劣化を訴える事例が何件か相次ぎ、製品の実物や写真などを元に、何人かのお客様から細かくヒアリングする機会がありました。黒色のビブショーツや黒色のジャージが、僅か半年程度の使用で半分生地が透けて、まるでストッキングのような状態になっている。また、生地に触ると白い粉が指に付いてパラパラと落ちるような、衝撃的なシーンも。いったい何が理由なんだろう…? そこから洗濯について色々と調べる日々が続きました。
「手洗い」が逆に良くない?
サイクルウェアの素材が劣化・脆化する理由には、実際には様々な要素が絡みあっており、結果として一つの明確な理由を特定するまでには至りませんでした。しかし、素材の劣化についてお客様からヒアリングをする中で、意外と多いのが「手洗いをしている」ケースでした。「せっかく買ったアソス製品。丁寧に毎回手洗いしているんです。」という方ほど、皮肉なことに、素材が傷んでしまっていることが多かったのです。(当店では洗濯ネットに入れて洗濯機で洗っていただくことを推奨しています。)
手洗いする際の、水の温度(お湯で洗ってないか?)、時間(浸け置き状態になっていないか?)、不適切な洗剤の使用、すすぎが不完全(洗剤成分が衣類に残ってしまい、素材にダメージを与えている)、等々。それらが重なり合い、結果として素材が傷んでいる。そんな結論なのかな、と。
アソスの洗剤の優秀さを改めて確認
そして、今回調べてみて印象的だなと感じたのが、アソスの洗剤 ACTIVE WEAR CLEANSER で洗っているのにウェアの素材に問題が出ている人は、これまでほとんど居ないということ。過去に「アソスの洗剤の働きについて述べた当店ブログ 」がありますが、やはり高価だけあって、アソスの洗剤はしっかり働いているのだと改めて確信しました。
ですが、(自分も含めて)アソスの洗剤を毎回使って洗濯している人って、果たしてどのくらいいるのでしょう? 当店のお客様を見ていても、恐らく10%以下かなと。残りの90%の人は、いわゆる「普通の洗剤」で洗濯している現実があります。結果としては、これまで私たちがもっと積極的にアソスの洗剤の使用を、お客様に勧めてくるべきだったな、という反省もそこにはあります。
洗剤の選択がとても大切なのではないか?という気付き
それから、世の中にある洗濯洗剤について色々調べてみました。実際に大きなホームセンターの売場に行って、並んでいる物を片っ端からチェックしてみたり。そんな中で、高価なアソスの洗剤以外に、お客様にオススメ出来るものって何か無いだろうか?を真剣に考えた時に、改めて今自分が使っている洗剤、オールシングス イン ネイチャーにたどり着いたのです。
これまで私はオールの洗剤を使って、インナーからビブショーツ、ウィンドブレーカー、レインウェアまで、持っているアソスの全てのウェアを洗ってきました。また、他のアウトドアブランドのゴアテックスを使用したジャケットなども洗っていますが、素材の劣化の早さを意識したことはありません。使用開始から5年以上経過している製品も沢山ありますが、いずれも良好なコンディションを維持していると思います。お客様から修理依頼で預かる多数の製品と見比べても、明らかに自分の製品の方がコンディションが良いと感じます。それがわかっているのなら、その洗剤を当店としてお客様にご提案すべきではないか、と気付いたのです。
正しいメンテナンス(洗い方)で、高価なアソス製品を出来るだけ長く使ってもらいたい。私は、一つの物を出来るだけ長く使うということが、最も根本的な環境負荷を減らす為の行動だと考えています。
話がだいぶ長くなっています。続きは後編で。