どうも、ASSOS PROSHOP TOKYO の常陸です。
朝練を始めてから3周目の秋冬シーズンを迎えました。放射冷却によって地表の熱が奪われる明け方、一日の中で最も気温の低い時間帯に走ることで、誰よりも早く秋冬ウェアを試すことが私のライフワークになりつつあります。「五十にして天命を知る」とはまさにこのこと。違うか?

ここ数日、朝の最低気温は12℃前後。
日中の気温に置き換えると、秋の終わり、冬の入り口とも言える寒さです。

夏頃からロードバイクを始めた方からよく訊かれるのが、「秋から冬までの間、下は何を履いたら良いですか?」というご質問。10月中旬くらいまでは、夏用ビブショーツにニーウォーマーの組み合わせで多少の肌寒さは凌げていたのが、腰回りや下腹部の“スースー感”に耐えられなくなるのが今時期。外気温の目安として15℃を下回ってくると、夏用ビブの通気性の良さが裏目に出て、肌に刺さるような冷気を感じます。とはいえ、冬用のタイツを履くのはまだ早い。

上半身は、インナー、アウター、シェルなど、複数レイヤリングで調整しやすいのに対して、下半身はそうはいきません。身につけるボトムスは一つ。だからこそ、暑さ寒さの中間期に丁度良い、「これだ!」という1本を厳選したいところ。

暖かいだけじゃない、呼吸する素材「RX EVO」

これからの季節、多くのサイクリストを悩ますのが、秋(春)に特有の寒暖差。朝夕はぐんと冷え込み、日中はポカポカと暖かい、ジェットコースターように気温が推移する中で、快適な体感温度を維持することが求められます。

写真 左  MILLE GTS SPRING FALL BIB SHORTS C2
写真 右  MILLE GT SPRING FALL BIB KNICKERS C2

私の場合、10月から12月にかけてヘビーローテーションするボトムスが2種類。アソスが定義する CLIMA CODE 2/3 SPRING FALL に分類され、“保温性フリース素材”を使った ビブショーツ と ビブニッカー がそれ。

裾の長さが“膝上丈”か“七分丈”かの違いはありますが、本体パネルに使われいる素材は共通。どちらも、アソス独自のフリース素材「RX EVO」で構成されています。この「RX EVO」こそ、アソスの秋冬コレクションを支える“命”と言っても過言ではありません。

ふっくらと起毛した裏地にカラダの熱を蓄え、冷気を遮る断熱層を形成。また、適度な通気性を持たせることで、ウェア内に新鮮な空気を取り込み、余分な汗蒸れは繊維を介して外側へ放出。まるで素材自らが呼吸しているように、心地良い暖かさを感じることが出来るのです。

同じ「RX EVO」を使ったショーツとニッカーを比べた場合、一概にどちらが優れているとは言えません。両者の違いは、使い勝手の違いが大きいのです。ウォーマーとの組み合わせによる汎用性を狙ったショーツか、単体でサラリと履いて完結するニッカーか、乗り手の好みによって選んで欲しいところ。

さて、ここからは保温性のビブショーツにフォーカスしてご案内させていただきます。ニッカーについては以前のブログで紹介しておりますので、そちらをご覧ください。⇨ 秋から真冬までの“つなぎ”が楽しくなる! 『MILLE GT SPRING FALL BIB KNICKERS C2』

 

上級者ほど「サーモビブ」を使いこなす。

保温性のビブショーツ、いわゆるサーモビブのメリットは、各種ウォーマーとの組み合わせで、秋から冬のバリエーションが一気に広がること。季節の移り変わりに応じて、細かい調整が可能になります。

サーモビブ単体で履くシーンもありますが、基本はニーウォーマーとセットで使うことをお勧めします。この組み合わせでビブニッカーと同等の保温性を有し、外気温8〜16℃で快適な装いです。もし、走行中に暑いと感じたらニーウォーマーを外して、バックポケットに仕舞うことも可能。日中の気温が18℃を越えるようならニーウォーマーは不要、サーモビブ単体の方が快適に感じられるでしょう。

また、峠の登りでタイムアタックをするようなシーンではニーウォーマーを外した方が有利。オーバーヒートを防ぎ、脚を回しやすくする意味もあります。そして、峠を登った後には“下り”が待ち構えているもの。下り始める前にニーウォーマーを装着して、膝関節を冷やさないことも重要です。大腿部はサーモビブとニーウォーマーの生地が重なることで、より高いバリア性を発揮します。また、現行アソスのニーウォーマーは、ベースレイヤーの技術を応用していることから、汗冷えを防ぐドライレイヤーとしても非常に優秀なんです。

 

秋から冬へシフトチェンジ!

12月も中頃を過ぎるとニーウォーマーでは暖かさが足りなくなってきます。朝のスタート時の気温が5℃前後なら、今度はレッグウォーマーの出番。レッグウォーマーにも種類がありますが、ニーウォーマーと差別化するなら、RX EVO フリース素材を使った「GT SPRING FALL LEG WARMERS C2」がオススメ。

「GT SPRING FALL LEG WARMERS C2」の話になりますが、上端のカッティングが非常に独特。鼠蹊部に合わせて斜めに切れ上がっています。一番上は腰骨に近いところまで上がってくるので、サーモビブとの重なり部分も大きく、大腿部のほとんどが二重に覆われた状態です。これが真冬向けのウィンタータイツに匹敵する防寒性を発揮してくれるのです。

参考までに、ボトムスにサーモビブを据えたコーディネート“3変化”をご覧ください。秋から冬に向かって気温が下がっていくことを想定して、左から順に、サーモビブ単体、プラス ニーウォーマー、プラス レッグウォーマーとなっております。

写真 左 サーモビブ単体( 12〜20℃ )
写真 中 サーモビブ + ニーウォーマー( 8〜16℃ )
写真 右 サーモビブ + レッグウォーマー( 4〜12℃ )

カッコ内の温度帯は、その装いで快適に走れる外気温。暑さ寒さの感じ方は個人差があり、運動強度にもよりますが、一つの目安にしていただけたらと思います。こうしてみると、サーモビブの対応温度域がどれだけ幅広いか、一目瞭然ですね。もちろん、ウォーマー類を買い足す必要はありますが、ウォーマーを持つことで、秋から冬へ、装いの変化がスムーズに行えるメリットは無視できないところ。中には、サーモビブショーツとレッグウォーマーで厳冬期を乗り切ってしまう猛者もいますから、ある意味、“ウィンタータイツ キラー”なアイテムと言えます。

ちなにみ、現行アソスのサーモタイプのビブショーツは2種類ございます。レーシング系の EQUIPE RS か、ロングライド系の MILLE GTS か、お好みでチョイスしていただけます。詳しくはコチラをご覧ください。

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