2024シーズンより次世代化が進んだアイテムの一つにベースレイヤー(インナー)が挙げられます。その第一弾として登場したのが、夏用の SUMMER SKIN LAYER P1 。夏用は「半袖タイプ」と「袖なしタイプ」の2種類がラインナップされ、それぞれメンズとレディースに分かれています。

SUMMER SS SKIN LAYER P1(夏用 半袖 インナー)
SUMMER NS SKIN LAYER P1(夏用 袖なし インナー)

 

WOMEN'S SUMMER SS SKIN LAYER P1(レディース 夏用 半袖インナー)
WOMEN'S SUMMER NS SKIN LAYER P1(レディース 夏用 袖なしインナー)

 

「P1」って何ぞや? と思われるかもしれませんが、正直なところ私にも謎です。まぁ、それはさておき、どこがどう新しくなったのか、実際の製品を見ていきましょう。

暑さも吹き飛ぶ、爽やかなアイスグレー

まずは見た目から、前作の夏用「SKIN LAYER」が白を基調としていたのに対して、本作「P1」版では、見た目も涼しげなアイスグレーが採用されました。アイスグレーを選んだ理由として、肌の透け感を中和してくれること、また、経年による黄ばみが目立ちにくいなど、ユーザーへの細やかな配慮が伺えます。

私の個人的な感想ですが、アイスグレーは無機質な印象かと思います。言い方を変えると、肌着のような生々しさがない。ジャージのファスナーを下ろした際にも、胸元からチラリと覗く淡いグレーが、上品かつクールな雰囲気を醸し出してくれるでしょう。

ちなみに、薄手の白いジャージと合わせるとこんな感じ。
多少ベースレイヤー透けて見えますが、主張する程ではありません。

 

風が通り、汗を運ぶ、小さなワッフル構造

全体の作りはどうでしょうか。手で触った感触は、ガーゼのように軽く、フワッとした肌触りです。生地としては非常に薄いのですが、指先に微かな凹凸感が伝わってきます。

生地表面にクローズアップしてみると、ベースとなるグレーの繊維の中に、黒い繊維がドット状に織り込まれているのがわかります。2mmくらいの等間隔に凹凸が連なっている状態です。

裏面 = 肌と触れる面は、凹凸感がより顕著になります。簡単に言うと、裏面はワッフル状になっています。格子状に張り巡らせた繊維の束により、いくつもの小さなマスに仕切られた状態です。前作では厚みのない、平板な織りだったで、本作「P1」版における一番の変更点と言えるでしょう。ワッフル構造のメリットとしては以下の通り。

・上に着たジャージを持ち上げ、汗をかいても肌にベタっと張り付かない。
・格子状の繊維の束が汗を素早くキャッチ、ジャージ側へと押し出し、汗戻りしない。
・マス目の中心は繊維の密度が薄く、メッシュ織のように風の通りが良い。風をダイレクトに感じられる。
・ワッフルの厚み分だけ縦横の伸縮率がアップ。優しく包み込むようなフィット感。

 

カーボンファイバーが入ってる⁈

汗の処理能力という点では、素材の成分が極めて重要となります。基本的にアソスのベースレイヤーは、ほぼ化繊で作られています。その理由は、化繊の方が「疎水性」に優れているから。「吸水性」と「疏水性」の違いについては、以前のブログでも触れておりますので、そちらも合わせてご覧いただければと思います。⇨『着たほうが良いの? 夏のインナーウェア基礎知識。

成分の配合で見逃せないのは、カーボンファイバーが含まれていることです。前半部分で触れた、黒いドットの部分にカーボンが含まれていると思われます。わずか3%という割合ですが、カーボンファイバーが含まれていることで耐摩耗性がぐんとアップ。伸縮性の衰えを防ぎ、着脱や洗濯を繰り返しても「ヘタリにくい」ということが言えます。

その他、カーボンファイバーの特徴として、バクテリアの発生を抑え、抗菌・防臭性にも大きく寄与。洗濯を繰り返しても消臭効果が持続します。

 

結論:夏用ベースレイヤーの傑作です。

私、ベースレイヤーに関してはかなりうるさい方ですが、本作「P1」に関しては、本当に良いモノに出会えたという気がします。汗の処理と通気性が高いレベルで融合し、「夏用ベースレイヤーを着た方が涼しい」というメカニズムが、肌感覚としても非常にわかりやすい。さらに、着心地の良さや、耐久性まで考えられていて、夏用ベースレイヤーとしては近年稀に見る傑作と言っても良いかもしれません。皆様もぜひ試してみてください。

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