9月20日(火)、「ASSOS SPEED CLUB RIDE in 奥武蔵」と銘打って、当店のお客さまと一緒にグループライドを楽しんで参りました。今回はそのご報告となります。

実は今回のライドでは、「ASSOS SPEED CLUB」の紹介を兼ねて、自転車関連の情報サイト「シクロワイアード」さんに取材していただきました。ライド中はカメラマン様にも随行してただくという贅沢なおまけ付き。一夜明け、カメラマン様に撮っていただいた写真を拝見させていただいたところ、その仕上がりが素敵過ぎました!

大変ありがたいことに、今回のブログでも写真を使わせていただけることになりました。ぶっちゃけ、私の駄文はすっ飛ばして結構です。アートな写真をメインにお楽しみください。

~ 回想 ~

それにしても、お客様を募って一緒に走るショップライドなんて何年振りだろう? もはや記憶の底に埋もれて思い出せない。何しろ、パンデミック宣言以来、人が集まるイベントは「けしからん!」という風潮だったからなぁ。

正直、参加者が集まらなかったらどうしようって不安だった。
だってさぁ、自分で言うのも何だけど、ライドの参加条件が厳しすぎじゃね?
以下、前回ブログから参加条件を抜粋。

・当店で ASSOS SPEED CLUB 2022 ジャージを購入していただいた方。
・ASSOS SPEED CLUB 2022 ジャージと ASSOS のビブショーツの着用をお願いいたします。
・林道(舗装路)、激坂でもついてこれる方。脚に自信のある方の参加表明をお待ちしております。
・サポートカーの帯同はありません。完走 or 途中離脱の判断はご自身でお願い致します。

開催日:9月20日 火曜日
集合場所:埼玉県 飯能駅周辺(現地集合、現地解散)
走行距離:90~100km
獲得標高:1800mくらい
天候により中止になる場合がございます。

しかも、世の中的には三連休明けの平日。
ここまで人が集まりにくい条件が揃ったショップライドも珍しいでしょう。(笑)

台風14号の余波が残る9月20日の朝、埼玉県飯能市の中心街に集まった6名の精鋭たち。
伊藤さま(千葉県)
有馬さま(愛知県)
スエゾーさま(東京都)
篠さま(アソス アンバサダー)
綾野さま(シクロワイアード編集長)
常陸(アソスプロショップトーキョー)

「参加者の半分は仕込みじゃねえか!」ですって?
何をおっしゃいますか、皆さん正真正銘、命知らずの志願兵でございます。唯一、参加条件のところで私がウソをついているとすれば最後の一行、天候により中止になる場合がございます。という文言。

9月18日に九州地方に上陸した台風14号(ナンマドル)は、強い勢力を保ったままスローペースで日本列島を縦断。20日の未明には台風の中心は東北方面に移動、関東甲信は暴風域から脱したとは言え、海上は大しけ、内陸に湿った空気が流れ込み、山間には暗雲が立ち込める。あわよくば台風一過の秋晴れを期待したが、現実はそんなに甘くなかった。

しかし、これだけのメンバーが揃う機会はそうそう無い。リスケしたとして、同じメンバーが揃うのは二週間後か、一ヶ月先か、そんなこんなでいつの間にか冬になっちゃうよ。決行か?中止か? 主催者としてギリギリの判断を迫られる。

脚力・胆力・経験値、どれを取っても私を上回る“手練れ衆”だ。
最終的に、彼らの“走り”に賭けた。

ライドの計画が持ち上がったのは8月も終わりを迎える頃、店の業務は夏物から秋冬物への切り替えもあって、ここ半月ほどは結構な忙しさが続いていた。そんな中、ライド全体のプランを考えるのに頭を悩ませていた私。走るエリアは? ルートの難易度は? 久しぶりのショップライドで気負っているのか? ASSOS SPEED CLUB の看板が重くのしかかる。

こだわったのは、いわゆる「接待ライド」的な見え方にならないようにすること。なにしろ背中に髑髏を背負ったチャリンコ集団だ。良くも悪くも人目についてしまう。都内でまったりカフェライドでもしようものなら、「ああ、格好だけはキメキメのアソス様御一行ですね」なんて揶揄されかねない。

いつも走っている奥武蔵周辺の地図と睨めっこしていたら、ふとひらめいたスローガン。それが3つの「Ex」。我ながら今回のライドにふさわしいスローガンだと思った。
Exclusive選ばれたメンバーだけで、奥武蔵の自然に閉ざされた空間に身を委ねる。
Exciting
自ら熱い走りを見せろ! チーム全体が盛り上がるように!
Exploreいつまでも冒険心を忘れない。そんな大人たちの集まり。

子の権現(ねのごんげん)をルートに組み込んだのは、私なりに熟考した末の「おもてなし」だった。ラスト300m区間は奥武蔵屈指と言われる激坂。下手にトルクをかければ、前輪が浮き、そのまま後ろにひっくり返りそうになる。この日はウェットコンディション加え、路面に蒸した苔でスリル倍増。そんなヒタチ流のもてなしを楽しんでくれる面々で本当に良かったと思う。

子の権現を登ってる途中でギア比の話になったけど、私のバイクがフロントインナー36T、リアLow側が25Tと言ったら、さすがに皆んな呆れたようだった。今時そんなギヤ比で登るヤツはいないらしい。

タイヤの太さも時代遅れの23Cとなれば、サイドカットもしやすくなる訳で…。

足腰守護の神仏を祀ってあることで有名な「子の権現 天龍寺」。ここまで「足つき」しないで登ってこれる時点で健脚は証明されている訳で、今さらお参りする必要があるのかどうか? 謎のスポットである。

実を言うと、子の権現をルートに組み込みたかった本当の理由は、古くからある武蔵野うどんの名店へ行きたかったから。子の権現と同じ尾根伝いにありながら、直接のルートは登山道のみ。自転車で行くには、一旦国道へ降り、反対斜面を登り返さなくてはならない。行くまでが大変すぎることもあって、意外とサイクリストの間では知られていないのだ。

清流沿いの細い林道の行き止まりにその店はある。
ランチ場所までのプチヒルクライム、これもヒタチ流もてなし術の一つだ。

竹の器の蓋を持ち上げると、白い湯気がふわ〜っと。
釜揚げの武蔵野うどんに、漬け汁は「冷たい」か「温かい」を選べる。この日は全員一致で「温かい」を注文。私のパンク修理でお待たせしている間、皆さん体が冷え切ってしまったからね。(反省)

一度に大勢が押しかけてはお店のご迷惑になるので店名は伏せておきます。
行ってみたいという方は、わたくし常陸まで直接聞きに来てください。

午後になっても雨脚が弱まる気配はなく、もはやこれが普通の状態に思えてきた。
幸い? 擁壁のような山に囲まれているお陰で強風の影響を受けることはなかった。

今だから白状するけど、私が最初に引いたルートには重大な欠陥がありまして…。何かというと、落石による通行止め、それも2箇所も。そのことを教えてくれたのが、今回一緒に走ってくれた篠さんだった。あっちこっちから引っ張りダコで、多忙な日々を送る彼女だが、この日の為に試走までしてくれて通行止め箇所を確かめてくれたのだ。

マジで? 通行止めの看板なんてあった?
普段一人で走っている時は看板を見落としていたのか…、そもそも通行止めの指示に従う気がないのか…。いずれにしてもコンプライアンス的にはNG。篠さんのファインプレーのお陰で炎上騒ぎを免れたのは確かだ。感謝感謝! ご存知の方も多いとは思いますが、篠さんの活動はコチラをご覧ください。

ここで2人目のパンク犠牲者が…。
続く3人目のパンク犠牲者が出るなんて…いったい誰が想像したでしょ。
SPEED CLUB の裏で密かに結成された BURST CLUB。
怪我の功名か? より固い結束で結ばれることになった。

山越え谷越え、飯能市から越生町へやってきた髑髏軍団。
時刻はちょうど3時。おやつの時間です。

梅林で有名な越生町。麦原地区のあじさい街道の入り口にそっと佇む小さなお店が「オクムサ・マルシェ」さんです。店内は木の温もりに溢れ、ご家族で営まれているアットホームな雰囲気。地元の食材にこだわったメニューは、体に優しく、味わいも優しい。季節によってもメニューも変わるので、何度でもリピートしたくなります。

和栗ロール、平飼いプリン、米麹づくりの甘酒、奥武蔵ブレンドコーヒー、etc.
「ここでのデザート、ドリンク代は私が持つよ」と言ったら、容赦無く“おかわり”をする髑髏軍団。
ムムム、お前ら覚えとけよ!

オクムサ・マルシェさんで心も空腹も満たされた頃、ようやく雨が上がりました。
待ってましたと言わんばかりに全員レインシェルを脱いで、髑髏ジャージ全開で最後の難所、「桂木観音」へアタック。

関東平野を臨む桂木観音の展望台。
ここからはスカイツリーや都心のビル群を見渡すことが出来ます。

最後はどうしても言いたかったこのセリフで締めさせてくれ。
「よくぞ生き残った我が精鋭たちよ! 」(谷隼人 風)
というのは冗談で、最後はこのお二人への感謝の言葉で締めさせていただきます。

Special Thanks to Studio104

今回のライド中、ずっと我々を追いかけてくれたカメラマンのお二人、新井俊幸さんと太田紀音さんです。

「Studio104」の 新井俊幸さん(左)と 太田紀音さん(右)

狭い林道をクルマで行ったり来たり。先回りしては、カメラを構えてじっと待ってなきゃいけない訳で、しかも、朝からずっと降り続く雨の中、撮影手段が限られてしまうのも忍びない。また、ライドが終わった後も深夜まで現像作業に没頭していただくなど、超ハードスケジュールだったと思います。本当にお疲れ様でした。

実際に仕上がった写真はどれも力強いショットばかり。ライドの過酷さをリアルに伝えてくれるようで、なんだか報われた気がしたよ。お二人に撮っていただいた写真が今回のライドで一番のご褒美でした。
また一緒にお仕事しましょうね!

- 完 -

 

今回のライドの模様は、シクロワイアードさんのトピックでも紹介していただきました。当店ブログとはまた違った角度からレポートしていただいておりますので、是非そちらもご覧ください。「ドクロをまとって奥武蔵の山を走ったグループライド ASSOS SPEED CLUB RIDE」(9/29)

そうそう、今回我々が実際に走ったルートは、「Our Rides Archives 旅の記録と記憶」よりご覧いただけます。合わせて、ブログでは紹介しきれなかったたくさんの写真、また、参加者の感想も掲載させていただきました。雨の奥武蔵を駆け抜けた6名の勇姿をお楽しみください。

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